①問診

患者様の抱えている病気や障害の症状や経緯についての他、生活環境などを把握するため、
いくつか質問をさせて頂きます。その結果を踏まえて、問題点を浮き彫りにしていきます。

②アライメントの診察と徒手検査法による診察

体の不調や痛みを生じている際には、必ずと言っていいほど姿勢や動作に異常が現れます。患者様をすぐ寝かせてしまうのではなく、じっくり患者様の体の姿勢や動きを観察させて頂くことから開始します。必要に応じて、歩行や障害を誘発する動きそのものを詳細にチェックします。座っていて腰が痛むのなら、その時の座り方を。ボールを投げて肩が痛むのならその投げる動作を再現させて、痛みの本当の原因を追求していきます。
西洋医学的に障害やケガの原因を探るための、「徒手検査法」も用いています。
体のどの部位が、どの程度障害され、予後はどうか等の判断を、検査機器は使わずに、術者の手だけで行うテスト法です。
臨床経験豊富な院長の手にかかると、大抵は障害の部位や程度の判定が突きとめられます。
もちろん、医師の診察が必要と思われる場合には、専門医療機関へ紹介させて頂いております。

③ダイナミックロト・セラピーによるテスト法と診断

ダイナミックロト・セラピーとは、院長が2013年に初めて発表した画期的な鍼治療専門の治療体系であります。そこには、それまでの伝統的な鍼灸治療には存在しなかった、回旋(運動連鎖)障害を診るという概念が導入されており、人体に現れる様々な病状と回旋運動の障害を関連づけて治療するものです。その独自の診断には、ロト・テスト(PDTテスト、図A)、ROTO・フィンガーテスト・図Bなど)が用いられます。

本来ヒトの体幹や上肢、下肢は、全て筒状の形をした部品の集合体であるため、全身回旋(捻じり)動作の組み合わせで動いているのです。それを3Dの視点で診て、捻じり動作の異常を診断する新しくて、画期的な徒手テスト法であります。このテストの結果を踏まえて、関連する治療点を使って回旋障害を解消させていくダイナミックロト・セラピー治療に繋げていきます。


(図A)


(図B)

④ダイナミックロト・セラピーによる本治法と標治法

ダイナミックロト・セラピーには、全身の調整を図るための本治法と、局所的な治療となる標治法の2種類の治療パターンがあります。どちらの治療を優先的に行うかは、患者様により異なりますが、慢性的で治癒期間が長引いている方には、局所的な標治法だけではなく、本治法によるトータルな治療から対応させて頂いております。
本治法は、例えどんな疾患であっても、痛みの有無に関係なく、動きの異常を見つけ、根本的な問題点にアプローチしていく方法です。実際には、手足の4カ所の治療だけで、本治法として、このような美しい全身の捻じり動作(図C)を実現できることを目指します。


(図C)

⑤評価と治療計画

治療結果を評価し、患者様と相談の上で、その後の治療計画を立てていきます。
当院では、いたずらに営利目的で治療回数を多くするようなことはしません。治癒までの間、必要最小限での治療を目指しますが、疾患によっては、メンテナンスとして、継続的に治療を受けて頂くことをお勧めする場合もあることをご承知下さい。